宝ヶ池の沈まぬ亀Ⅱ ある映画作家の日記2020‒2022 ―または、いかにして私は酒をやめ、まっとうな余生を貫きつつあるか
¥3,500
2022年3月21日、57歳の若さで逝去した映画監督青山真治。 その死の直前まで綴られた、映画と演劇と小説と音楽とともに生きた濃密な1年半の記録。 連載されていたboidマガジン未掲載の最期の1か月分も収録した完全版。
アンソニー・ホプキンスは四十五年前の誕生日前日に断酒を始めたらしい。三十八歳だろうか、当然その頃依存症だったのだろう。四十五年にはまず届かないが、私も死ぬまで断酒するので、今後彼を師と仰ぎたい。 大晦日午前零時零分、天空の満月は私の真上に輝いていた。 (本文より)
2020年9月から2022年2月まで、WEBマガジン「boidマガジン」に連載された日記のまとめ。最終章2022年3月分は入院先の病院で執筆途中に逝去。本人による確認、修正などはなされぬままの剥き出しの記録となった。
■青山真治
1964年7月13日、福岡県北九州市門司に生まれる。立教大学文学部卒。
1996年『Helpless』で映画監督デビュー。2000年『EUREKA』がカンヌ映画祭で二つの賞を受賞。同作の小説版が三島由紀夫賞を受賞。11年『東京公園』でロカルノ映画祭金豹賞。その他の代表作に『月の砂漠』『エリエリレマサバクタニ』『サッドヴァケイション』『共喰い』など。2015年度まで四年間、多摩美術大学映像演劇学科教授。同学の卒業生、甫木元空監督『はるねこ』をプロデュース。制作会社「MINER LEAGUE」設立。2016年京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映画学科の学科長を一年のみ務める。2020年公開の『空に住む』が遺作となった。2022年3月21日没。
<boid online shop購入特典>
本書をご購入いただいた方は『軒下のならず者みたいに』サウンドトラックより2曲(1曲は長嶌寛幸、もう1曲は長嶌寛幸と青山真治による演奏)を収録したCD-Rをもれなくプレゼント。消費税は無し、さらに2022年12月25日までのご注文で送料無料です(12月26日以降は全国一律送料500円)。
商品詳細
仕様: 四六判変形 並製本 592ページ
ISBN: 978-49912391-1-3
定価: 本体3,500 円+税
発行: boid、2022年
著者: 青山真治