『1st』/ BAMBOO FROM ASIA (CD)
¥2,800
BAMBOO FROM ASIA /1st
揚琴奏者の関口孝はエスラジ奏者の向後隆と1988年頃より演奏活動を開始、その後、尺八奏者・渡辺優を加えBamboo From Asia はスタートした。結成当時はインドや東南アジアの民族音楽のフォーマットをベースにした即興的な演奏が主だったが、徐々に即興の要素の少ないオリジナルのサウンドが出来上がり、1993年にこのファースト・アルバムが発表された。参加メンバー: 関口孝(キム、カヤグム、揚琴、ギター、大正琴)、向後隆(エスラジ)、渡辺優(尺八、天吹、土笛、ガラスビン)、 アドゥーン・カナンシン(ラナート、オートハープ、ボイス)、 吉見征樹(タブラ)
1 ウェーブWAVE
2 熱い街 Town of the Heat
3 まいおか Maioka
4 ヒンデゥフー Hindewhu
5 マディヤ・ラヤ Madhya Laya
6 パンガラ Pangrap
7 古竜 Old Dragon
8 竹林 Bamboo Thicket
9 大正琴ソング Taishogoto Song
1 WAVE / ウェーブ 「MP-3」
ベトナムの古典音楽の有名な音階にチューニングしたオートハープの断続的なドローンをベースにした即興演奏。タイの楽器キム、ラオスの笙、天吹(九州地方の伝統楽器)、オートハープという編成。結果として極めて日本的な音空間。
2 熱い街 / Town of the Heat
元曲は同名の記録映画の挿入曲。曲想のベースは、関口が当時交流のあった在日朝鮮、韓国の人々から学んだものだという。杖鼓のチャンダン(リズムパターン)をベースに、伽耶琴のメロディーパターン、土笛の素朴なメロディー。インドのエスラジは、韓国の民族楽器アジェンのようにさえ聴こえる。
3 Maioka / まいおか 「MP-3」
「まいおか」は横浜の地名で、一帯にある公園は公園としてはめずらしく、だれでも農業体験ができる場所。そこでの一年を通じての行事を記録した同名の映画の曲がベースとなった。イントロの尺八とエスラジは、空を舞う2羽の鳥が、じゃれながら空を飛んでいる様子を表した。後半は、日本の四季を通じた行事を表した。
4 Hindewhu / ヒンデゥフー
アフリカのピグミー族には、ガラスボトルを利用した音楽のスタイルがある。Hindewhu(ヒンデウフー)とはこの奏法のこと。尺八奏者の渡辺優はこの奏法をマスターし、この曲に応用した。タイのラナート、キム、エスラジが入るが、極めて素朴な音楽になった。
5 Madhya Laya / マディヤ・ラヤ 「MP-3」
北インドの古典音楽のテンポ表記からとったタイトル。Madhyaはミディアム、Layaはテンポ。「中庸のテンポで」の意。音楽のテンポと同時に、生き方のテンポも考えたタイトル。(自分のテンポ、スタイルで生きましょうという意味)。ギターをインドのタンプーラに置き換え、ドローンの役目をした。エスラジのメロディーは、西欧音楽的な転調のあるものになった。
6 Pangrap / パンガラ 「MP-3」
南インド舞踏祭出品作品「THE DREAM,ONE NIGHT PASSION」のテーマ曲。イントロに聴こえる音は、フィリピンの竹の音具・Balimbing(バリンビン)。4パートのリズムパターンで作ったセクションは、ガムラン音楽のコテカン技法を参考にした。尺八とエスラジは、同時に違うメロディーを演奏して、偶然聴こえる和音の美しさを楽しむ。タイトルは、タガログ語の夢という意味。
7 Old Dragon / 古竜「MP-3」
中国の揚琴、エスラジ、尺八の合奏に、アドゥーン・カナンシンのタイ語による漢詩の朗読。日本の古典音楽のスタイルに三曲合奏があるが、この編成による合奏で、偶然にも三曲合奏に聴こえる。
8 竹林/Bamboo Thicket
南インド舞踏祭出品作品「THE DREAM,ONE NIGHT PASSION」の挿入曲。 3/4拍子に聴こえる4/4拍子の構造を持った曲。
メロディーと伴奏を交互に演奏するエスラジと尺八。曲のイメージも変わって聴こえる。
9 Taishogoto Song / 大正琴ソング 「MP-3」
日本の楽器として、大正時代に作られた弦楽器で作った曲。インドに渡ったこの楽器は、ブルブルチャングとして、インド音楽を奏でる。逆輸入であるが、日本では絶対にない演奏法。短いテーマと即興演奏の構造をもつ曲で、どんな楽器でも参加できる曲想をめざした。
商品詳細
仕様: CD
税込価格: ¥2,800
発行: MAYPAY RECORDS
商品番号: MY-001
アーティスト名: BAMBOO FROM ASIA